「君が履くその靴は、一体、何を踏むだろう。」

こんにちは。
トライ新人の亀村です。

 

入社して約半年。
先日、出張先でのこと。
ターミナル駅から私鉄に乗り換え、
空いてる座席に腰を降ろすと
対面には、広いツバの付いた高価そうな帽子をかぶる推定38歳(母)と
これまた、高価そうな靴を履いた推定9歳(息子)のお金持ちっぽい親子が。

 

「※□△※2%&=~、ゆぅ、あんだすたん?」


「うん」


「たっくん(仮名)、そこは『うん』、ちゃうやろ。
 ※□△※2%&=~、ゆぅ、あんだすたん?」


「はい」


「こら、こら、こら。なんでやねん。
 たっくん(仮名)、そこは『はい』でもないねんな。
 ※□△※2%&=~、ゆぅ、あんだすたん?」


「いぇす。」


初めて見たが、英才教育という奴か。


「□□××○&^_!!、ゆう、あんだすたん?」
 
「いぇ~す。」


息子のテンションの低さとは対象的に母は熱心なものである。

ただ、たっくん。
母に「いぇす」と答えながらも、ずっと
窓の外を見ているのだ。

座席の上に土足で乗って。


月並みな話。

 

外国の言葉を操る力よりも、
「このイスにはボク以外のダレが座るんだろう」と
想像できる力のほうが大切なんじゃないだろうか。

 

悪いのはもちろん、たっくんではない。
熱心な母親だろう。

 

それとも、35歳。
そんなことに目が行く時点で人間が古くなったか。
だけど、なんとも引っ掛かる光景だったのは間違いない。

 

とはいえ、一方で最近は社内の資料を

外国語に統一するという企業もあるんだとか。


例えば20年後。


社会に出た、たっくん(推定29歳)と仕事をする機会があったとしたら。

 

「亀村さん(55歳)、この資料、確認しといてくださいね」

 

渡される外国語の資料。
資料を読めない私にたっくんはおそらく言うだろう。

 

「勘弁してくださいよ。亀村さ~ん(55歳)。公用語ですよ!公用語!」

 

いや、その罵倒すら外国語で私には何を言われているのかすら
解らないかもしれない。

 

ただ、きっと、罵倒の最後にたっくんが決めゼリフのように放つ

「ゆぅ、あんだすたん!?」

だけは理解できる、気がする。

 

 

ふざけんな!

 

もちろん悪いのは、たっくんではない。
学び足りない私だろう。

 

101117_022525.jpg


写真は私と同じく、我が家に入ってまだ3年半という
新人の靴です。

 

彼がこの先、自分の履く、その靴で「誰か」や「何か」を踏まないように、
外国語の大切さも交えながら、

自分以外に対する想像力を得られるよう、導こう。。。

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最終更新:2024/09/12 RSSについて

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