2010 年11 月17 日(水) 亀村
「君が履くその靴は、一体、何を踏むだろう。」
こんにちは。
トライ新人の亀村です。
入社して約半年。
先日、出張先でのこと。
ターミナル駅から私鉄に乗り換え、
空いてる座席に腰を降ろすと
対面には、広いツバの付いた高価そうな帽子をかぶる推定38歳(母)と
これまた、高価そうな靴を履いた推定9歳(息子)のお金持ちっぽい親子が。
「※□△※2%&=~、ゆぅ、あんだすたん?」
「うん」
「たっくん(仮名)、そこは『うん』、ちゃうやろ。
※□△※2%&=~、ゆぅ、あんだすたん?」
「はい」
「こら、こら、こら。なんでやねん。
たっくん(仮名)、そこは『はい』でもないねんな。
※□△※2%&=~、ゆぅ、あんだすたん?」
「いぇす。」
初めて見たが、英才教育という奴か。
「□□××○&^_!!、ゆう、あんだすたん?」
「いぇ~す。」
息子のテンションの低さとは対象的に母は熱心なものである。
ただ、たっくん。
母に「いぇす」と答えながらも、ずっと
窓の外を見ているのだ。
座席の上に土足で乗って。
月並みな話。
外国の言葉を操る力よりも、
「このイスにはボク以外のダレが座るんだろう」と
想像できる力のほうが大切なんじゃないだろうか。
悪いのはもちろん、たっくんではない。
熱心な母親だろう。
それとも、35歳。
そんなことに目が行く時点で人間が古くなったか。
だけど、なんとも引っ掛かる光景だったのは間違いない。
とはいえ、一方で最近は社内の資料を
外国語に統一するという企業もあるんだとか。
例えば20年後。
社会に出た、たっくん(推定29歳)と仕事をする機会があったとしたら。
「亀村さん(55歳)、この資料、確認しといてくださいね」
渡される外国語の資料。
資料を読めない私にたっくんはおそらく言うだろう。
「勘弁してくださいよ。亀村さ~ん(55歳)。公用語ですよ!公用語!」
いや、その罵倒すら外国語で私には何を言われているのかすら
解らないかもしれない。
ただ、きっと、罵倒の最後にたっくんが決めゼリフのように放つ
「ゆぅ、あんだすたん!?」
だけは理解できる、気がする。
ふざけんな!
もちろん悪いのは、たっくんではない。
学び足りない私だろう。
写真は私と同じく、我が家に入ってまだ3年半という
新人の靴です。
彼がこの先、自分の履く、その靴で「誰か」や「何か」を踏まないように、
外国語の大切さも交えながら、
自分以外に対する想像力を得られるよう、導こう。。。
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