2016 年11 月07 日(月) 斉藤(剛)
ボーイスカウトで避難訓練
企画営業2部の斉藤です。
先日、プライベートのボーイスカウトで
ちょっと変わった集会を実施したのでご紹介を。
名付けて「カブ大避難訓練」。
東日本大震災から5年半がたちました。
今回は、ガチでスカウト(小学校3年~5年生)が
避難訓練をしたら何を得られるだろうか?
という私、発案の集会で、指導者仲間がアイディアを出し、
ともに実行してくれました。
集会は2回、計3日間にわたって実施。
1回目は、準備集会ということで避難持ち出し袋について、
ツナ缶でコンロをつくる、災害経験を家族にインタビューの指示、
三角巾を使った救急法やロープワークについて学びました。
2回目は、雨が降る中、それぞれレインコートを着こんで
駅のロータリーに集合です。
隊長が挨拶をする中、突然の電話。
「なに、東京湾にシンゴジラが出現して津波の恐れ!!
わかりました、すぐさま高台に避難します!!」
という寸劇の後、30分程度の雨中ハイキングの開始です。
靴や衣類がずぶ濡れになるスカウトもいる中、
避難所となる市内の森に到着しました。
森には配給所や宿泊テントなど避難所が設営されています。
1泊2日の避難所生活を体験します。
避難所で配給されるものや、この場にあるもので、
一晩を過ごし、防災について体感し、考える機会です。
例えばこんなことをしました。
・ツナ缶コンロでお湯をわかして非常食体験
・ラジオで明日の天気を調べる
・家族から聞いた被災体験を共有し、防災について語る
・訓練用消火器を使った「はじめての消化訓練」
・三角巾を使って救急ゲーム
などなど
夜の就寝前、配給所の水タンクが空になってしまいました。
すると、2人のスカウトがすすんで水道から水を汲んでくると志願。
小雨が降る中、重い水タンクを持って坂道を登ってくれました。
避難所ではこういった気持ちが大切です。
たった1泊2日ですが、普段便利に使っているものが
ここにはなく、企画どおり様々な不便を体験する良い機会となりました。
ずぶ濡れや不便の実体験から学ぶことは沢山あったはずです。
暗い夜の森で、スカウトとその家族で輪をつくり、
ツナ缶コンロに小さなあかりを灯し、防災について語りあいました。
ボーイスカウトのモットーは「そなえよつねに」ですが、
私がこの避難訓練を通じて伝えたかったことはこんなことです。
20年後に東海地域を中心に大きな地震が起こると
地震学の研究者は言っています。
沢山の死傷者や避難者が出るのだと思います。
だけど、私たち日本人には長い歴史のなかで培った
地震災害に打ち勝つDNAがある。
まだ、20年あります。
君たちが自分や家族を守る大人になるまでに、
スカウト活動や日頃の勉強で多くのことを身に着け
「災害にそなえて」欲しいのだと。
そして、君たちが自然の驚異を前にして窮地に陥ったときは、
自分がスカウトであることを思い出して、
勇気、知恵、技術を振り絞り、災害に立ち向かってほしいと。
翌日は天候も良くスカウトたちと手際よく避難所を撤収できました。
避難訓練を終えたスカウトたちは清々しい顔立ちで、
それぞれ何かしらを得てくれたことでしょう。
私自身も、久々に熱く満足のゆく集会ができました。
3年後にまた、この集会をバージョンアップして
やりたいとも思っています。
結論、ガチでスカウトたちと避難訓練をしたら、すごく楽しかった。
そして、情熱を注いだ分、子どもたちの表情でかえってきました。
私はこの活動がたまらなく好きです。
<ツナ缶コンロで非常食調理の様子>
サラダオイルを燃料に空き缶に水をいれてお湯をわかし、
持参したアルファ米などを調理。
スカウトたちは冒険心を刺激され楽しそう。
また、非常食は意外とおいしいと好評でした。
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